

「cross shoulders」だけ入れても、実は8割のケースで腕がキャラに溶け込んで1時間以上の修正ロスが発生しています。
「肩を組む」を英語で指示するとき、いくつかの呪文が候補として挙がります。それぞれ微妙にニュアンスが異なるため、目的に合わせた選択が大切です。
主な呪文は「cross shoulders」「arm around shoulder」「arm on another's shoulder」の3種類です。これらは同じように見えて、AIが生成する構図にかなりの差が出ます。
cross shoulders は「肩を組む」という動作そのものを直接表すプロンプトです。2人のキャラが横並びで互いの肩に腕を回す、友情シーンや仲間の集合カットなどに向いています。漫画の「勝利の瞬間」のような場面に自然と合います。
arm around shoulder は「肩に腕を回す」という意味で、片方のキャラがもう一方の肩に腕を添える構図になりやすいです。やや非対称な関係性、たとえば先輩が後輩に腕を回す場面など、力関係や親しみを表現したいときに向いています。
arm on another's shoulder はDanbooruタグとして定義されており、「他のキャラクターの肩に腕を乗せる」動作です。NovelAI V4 Fullでの使用が特に有効とされており、肩を組むような構図になりやすいと報告されています。意味が明確なため、意図通りの結果が出やすいのが特徴です。
つまり3種類あるということですね。
| プロンプト | 主な構図 | 向いているシーン |
|---|---|---|
| cross shoulders | 対称的に肩を組む | 仲間・友情・集合シーン |
| arm around shoulder | 片方が腕を回す | 力関係・親しみのある2人 |
| arm on another's shoulder | 肩に腕を乗せる | 寄り添い・仲良しシーン |
また、Danbooruでは「arm on another's shoulder」と「hand on shoulder」は明確に区別されています。hand on shoulderは単に「肩に手を置く」状態であり、腕ごと回していない点で異なります。「肩に手だけ添える」のか「腕ごと回す」のかで呪文を変えることが精度向上の近道です。これが基本です。
各プロンプトの詳細な使い分けはこちらに詳しくまとめられています。
ポーズ・体の特徴のプロンプト(呪文)一覧【Stable Diffusion】 - sorenuts.jp
「肩を組む」は2人以上のキャラが登場する構図です。これが崩れやすさの根本原因になります。
Stable DiffusionやNovelAIは、キャラが1人の場合と比べて、複数人の構図になると腕・手・体の境界が混ざりやすくなります。特に「どちらの腕がどちらのキャラのものか」をAIが判断しきれない場合、腕がキャラに溶け込んだり、指の本数がおかしくなったりします。
崩れを防ぐために有効なネガティブプロンプトは以下のとおりです。
- `bad hands, extra fingers, extra arms, missing arms, fused body` ― 手や腕の異常を防ぐ
- `split frame, out of frame, multiple frame, cropped` ― 画像が分割されるのを防ぐ
- `3girls, 4girls` (2人構図の場合)― キャラの人数が増殖するのを防ぐ
ネガティブプロンプトが崩れ防止の基本です。
さらに、ポジティブプロンプト側で `2girls`(または `1boy 1girl`) と人数を明示することも重要です。人数を書かないと、AIが1人として解釈してしまい、肩を組む相手が消えてしまうことがあります。
また、横長の画像アスペクト比(例:1280×720)を選ぶと2人が横並びに収まりやすく、生成成功率が上がります。縦長(512×768など)だと2人が縦に重なるような不自然な構図になりやすいです。意外ですね。
プロンプト側での工夫例としては以下のような組み合わせが有効です。
```
2girls, arm around shoulder, standing side by side, smiling, looking at viewer
```
「standing side by side(横並びに立つ)」を加えることで、2人が同じ高さに並んでいる構図がAIに伝わりやすくなります。これは使えそうです。
プロンプトだけで「肩を組む」構図を100%再現することは難しいのが現状です。そこで活用したいのが ControlNet と OpenPose Editor の組み合わせです。
ControlNetはStable Diffusion(AUTOMATIC1111など)に拡張機能として導入できるツールで、骨格情報をAIに渡すことでポーズを精密にコントロールできます。OpenPose Editorは棒人間を画面上で動かして好きなポーズを作れる機能で、ControlNetと連携して使います。
使い方の流れは次のとおりです。
1. Extensions(拡張機能)から「sd-webui-openpose-editor」をインストールする
2. OpenPose Editorタブを開き、2体分の棒人間を配置する
3. 一方の棒人間の腕を、もう一方の棒人間の肩の位置に伸ばして「肩を組む」状態を作る
4. 「Send to txt2img」ボタンを押してControlNetに骨格データを送る
5. ControlNet側でPreprocessorを「none」、Modelを「openpose」に設定する
6. プロンプトに「2girls」などの人数指定と「arm around shoulder」を追加して生成する
この方法を使うと、プロンプトだけのときと比べて意図した構図になる確率が大幅に上がります。プロンプト単体での生成で腕が何度試しても崩れる場合は、OpenPoseへの切り替えが時間的にも効率的です。
ControlNetはStable Diffusionに導入できますが、NovelAIでは現時点でControlNetの直接使用はできません。NovelAIユーザーはVibe Transferや参考画像機能を活用する形になります。NovelAIの場合は「arm on another's shoulder」をプロンプトに入れ、生成回数を増やして良い結果を選ぶのが現実的な方法です。
「肩を組む」ポーズはシーンの感情によって最適なプロンプトの組み合わせが変わります。漫画を描きたい人が実際に使えるシーン別の組み合わせ例を紹介します。
🏅 勝利・友情シーン(仲間と喜ぶ場面)
```
2girls, cross shoulders, laughing, outdoor, dynamic pose, upper body
```
cross shouldersを主軸に置き、「laughing(笑っている)」「dynamic pose(躍動感のあるポーズ)」を加えると活気のあるシーンになります。
🤝 先輩後輩・師弟シーン(一方が腕をかける場面)
```
2girls, arm around shoulder, one taller than other, smiling, school uniform
```
「one taller than other(身長差あり)」を加えることで、先輩後輩や師弟関係のような力関係が自然に表現されます。
🌙 青春・センチメンタルシーン(静かに寄り添う場面)
```
1boy 1girl, arm on another's shoulder, sitting side by side, dusk, looking at distance
```
「sitting side by side(横並びで座る)」と「looking at distance(遠くを見ている)」を加えると、夕焼けの中で2人が静かに寄り添うような切ない場面を演出できます。
シーンに合わせたプロンプト選びが原則です。
また、これらの構図で共通して使えるネガティブプロンプトとして以下を覚えておくと便利です。
```
bad hands, extra fingers, extra arms, fused body, bad anatomy, 3girls
```
漫画の参考資料として使うなら、生成後にimg2imgやインペイント機能で部分的に修正するのも選択肢に入れておきましょう。複雑な接触ポーズは1回の生成で完成することは少ないため、部分修正を前提としたワークフローにしておくと時間のロスが減ります。
【NovelAI・Stable Diffusion】ポーズ呪文 総まとめ!(手と腕編)- runrunsketch.net(インペイントを活用した修正ワークフローの参考として)
漫画の下書きや参考資料としてAIイラストを使うなら、1枚のベスト画像を追い求めるよりも「使えるカットを素早く量産する」ワークフローが現実的です。
まず、プロンプトのベースセットを1つ固定します。「肩を組む」場面の場合、以下のようなテンプレートを作ると作業効率が上がります。
```
【ベーステンプレート】
2girls, arm around shoulder, standing side by side, simple background,
upper body, looking at viewer,
Negative: bad hands, extra fingers, fused body, 3girls, split frame
```
このベースに、シーン・表情・服装を差し替えて使い回す方式が効率的です。たとえば「laughing → crying」「school uniform → casual wear」と1語ずつ変えるだけで多様なカットが生成できます。
生成回数はポーズの複雑さによって変わります。一般的に「肩を組む」構図でプロンプトのみの場合は、10〜20回生成して良い結果を1〜2枚選ぶくらいの感覚が現実的です。ControlNetを使えば5〜10回程度に圧縮できます。
大量の生成画像を管理する場面では、画像管理ツール「Eagle」が役立ちます。Eagleはプロンプト情報を画像と紐づけて保存でき、「あのポーズのプロンプトってなんだっけ?」という検索が瞬時に行えます。StableDiffusionとの連携拡張「Eagle-pnginfo」も存在し、生成情報の自動登録が可能です。
また、生成画像の著作権や利用規約については、利用しているAIサービスのルールを必ず確認する必要があります。商業利用、同人誌、SNS投稿など用途によって条件が異なります。利用規約の確認が条件です。
【Stable Diffusion】ポーズ用のプロンプト(呪文)集|イラスト付きで紹介 - rin87.com(ポーズ呪文の全体像把握と参考に)