

腱鞘炎を半年放置すると、描き続けられなくなるリスクがあります。
「近くの病院 現在営業中」で検索して病院に行ったら、シャッターが閉まっていた——これは決してレアなケースではありません。実はGoogleマップの「現在営業中」フィルターは、病院側がGoogleビジネスプロフィールに登録した営業時間をそのまま表示しているため、情報が更新されていなければ現実と異なる内容が表示され続けます。
Googleマップ上の「現在営業中」フィルターは便利そうに見えますが、注意が必要です。2024年のRedditでの報告によると、「現在営業中」を選択しても、すでに閉店・閉業した施設がフィルター後の結果に混じって表示されるという不具合が確認されています。これは、Googleが第三者のユーザー情報や独自アルゴリズムで営業時間を自動補完・上書きしてしまうことがあるためです。
つまり誤表示が起きる、ということですね。
特に病院・クリニックは、祝日や院長の休暇・臨時休業など、通常の週間スケジュール以外での休診が頻繁に発生します。こういった臨時休業はGoogleマップに即座に反映されないケースがほとんどです。漫画制作で忙しい中、わざわざ時間を作って病院に向かったのに空振りになると、その時間のロスは痛手になります。
では、どう対処すればいいでしょうか。最も確実な方法は病院に電話で事前確認することです。Googleマップに電話番号が掲載されているなら、画面から直接タップして確認できます。もう一つの方法として、病院の公式ウェブサイトを直接確認することも有効です。多くのクリニックは自院のサイトにトップページで臨時休業のお知らせを掲載しています。
| 確認方法 | 正確さ | 手間 |
|---|---|---|
| Googleマップの「現在営業中」フィルター | △(誤表示リスクあり) | ◎(ワンタップ) |
| 病院の公式サイトを直接確認 | ○(比較的信頼度高) | ○(1〜2分) |
| 病院に電話で直接確認 | ◎(最も正確) | △(数分かかる) |
| 厚生労働省ナビイで「急いで探す」 | ◎(診療時間内で絞り込み) | ○(スマホで完結) |
「電話が面倒だから検索だけで済ませたい」という気持ちはわかります。それでも確実性を高めたい場合は、次のセクションで紹介する厚生労働省の公式検索サービスを活用するのが現実的です。
参考:Googleマップの「現在営業中」フィルターで閉店済みの施設が表示される問題について(Reddit)
Google Maps shows closed locations when selecting "Open now" – Reddit
Googleマップより信頼度の高い選択肢として、厚生労働省が運営する医療情報ネット「ナビイ(https://iryou.teikyouseido.mhlw.go.jp)」があります。これは全国の病院・診療所・歯科・薬局を診療科目や診療日時で絞り込んで検索できる公式サービスです。
ナビイが便利なのは、「急いで探す」モードを使うと、現在の時刻に外来受付をしている医療機関だけを絞り込んで表示できる点です。これはGoogleマップの「現在営業中」と仕組みが異なり、医療機関が行政に届け出た正式な診療時間データを元にしているため、精度が段違いです。
使い方はシンプルです。
スマホで完結します。
また、東京都在住の場合は「東京都医療機関案内サービス(ひまわり)」も高精度の診療中検索ができます。都道府県ごとに独自の医療機関案内サービスが存在することも知っておくと便利です。漫画制作に集中している最中に急に体調が悪くなっても、これらのサービスを知っていればすぐに対応できます。
加えて、日本では「#7119」(救急安心センター事業)に電話することで、「今すぐ救急車を呼ぶべきか」「どの科に行くべきか」を専門家に相談できます。東京・大阪・神奈川など多くの都道府県で24時間対応しており、急病の判断に迷ったときの頼れる窓口です。
これは使えそうです。
参考:厚生労働省 医療情報ネット(ナビイ)の使い方と現在診療中の医療機関検索について
厚生労働省|医療情報ネット(ナビイ)の使い方
漫画を描く人特有のリスクを知っておくことが大切です。
漫画家・イラストレーターには、職業柄かかりやすい病気が明確にあります。noteで医療情報を発信しているクリエイター向けの記事によると、視力低下・腰痛・腱鞘炎・痔・脳疲労・メンタル不調・肥満や糖尿病・胃腸不調が主な職業病として挙げられています。中でも「仕事に直接影響が出る」三大リスクは以下の通りです。
腱鞘炎は初期に受診するのが原則です。
腱鞘炎を例に挙げると、初期であれば安静・湿布・注射(ステロイド)で数週間以内に改善するケースがほとんどです。しかし放置して慢性化すると、「ばね指」という状態に発展し、指が引っかかるように動かしづらくなります。さらに悪化すると腱鞘解放術という手術が必要になる可能性もあります。手術後は完全に回復するまで数週間から数ヶ月の安静が必要になるため、その間は絵を描くことが困難になります。
「少し痛いけど今は締め切りがあるから後回し」という考え方は、長期的には制作期間の大幅なロスになりうる、ということですね。
また、眼精疲労が原因で度が合わなくなった眼鏡やコンタクトをそのまま使い続けると、眼球への負担が増してかえって近視が急激に進行することもあります。年に一度の眼科受診で処方を見直すだけで、作業中の疲れ目が劇的に改善することも珍しくありません。
参考:漫画家・イラストレーターがなりやすい職業病と具体的な対策
漫画家やイラストレーターのための職業病対策の話(note)
「かかりつけ医」を持つことは、急病時に素早く診てもらうための近道です。
会社員と違い、フリーランスや漫画家志望の人には会社が手配する定期健康診断がありません。厚生労働省「国民生活基礎調査」によると、20歳以上で過去1年間に健診・人間ドックを受けた人の割合は男性73.1%、女性65.7%です。フリーランスはこの数字よりもさらに受診率が低い傾向にあります。健診を受けない理由の多くは「忙しくて後回しにしている」「どこで受けたらいいかわからない」という声です。
かかりつけ医を一つ決めておくことで、次のようなメリットが生まれます。
かかりつけ医を持つのが基本です。
フリーランスが健康診断を受ける主な方法としては、①国民健康保険に加入している自治体の「特定健康診査(メタボ検診)」を利用する方法と、②各病院・クリニックの自費健診(費用相場は5,000円〜20,000円程度)を受ける方法があります。特定健康診査は40歳以上が対象ですが、自治体によっては若い世代向けの廉価な健診メニューを用意しているところもあります。一度、お住まいの市区町村のホームページを確認してみましょう。
近くの病院を「現在営業中」で検索するとき、すでに顔なじみのかかりつけ医がいれば、まずそこに電話する、という行動が自然に取れるようになります。それが最もスムーズな受診経路です。
参考:かかりつけ医は健康管理のパートナー——ティーペック健康ニュース
かかりつけ医は健康管理のパートナー(ティーペック)
「どの科に行けばいいかわからない」という状態は、時間のロスに直結します。
漫画家志望の人が病院に行こうと思っても、「整形外科と接骨院は何が違う?」「眼科と眼精疲労外来って別物?」「メンタル不調なら心療内科?精神科?」という疑問で受診をためらうことがあります。受診先を間違えると、転院の手間がかかるだけでなく、治療の開始が遅れます。
漫画を描く人がよく経験する症状と、対応する診療科の目安を整理しておきます。
「何科かわからない場合は内科が入り口」と覚えておけばOKです。
受診前に何科を受診すべきかを調べる際、「#7119」(救急安心センター)に電話すると看護師や医師が受診先のアドバイスをしてくれます。また、厚生労働省のナビイでは診療科目で絞り込んでから「現在診療中」の病院を探すという順番で使うと、無駄なく近くの対応病院を見つけられます。これが一番スムーズな病院探しの手順です。
なお、漫画家志望の人が夜中まで作業して翌日昼過ぎに起きるというライフスタイルの場合、午後診療をしているクリニックを探す必要があります。Googleマップで「現在営業中」フィルターを使う場合も、ナビイで診療時間帯を指定する場合も、「午後診療あり」という条件を加えることで、作業スケジュールと受診時間が噛み合いやすくなります。
参考:何科にいけばいいかわからないときの相談先と病院の選び方
「何科にいけばいいかわからない」ときの相談先を紹介(SOKUYAKU)