

セリフを内枠の外に描いても、実は1行分くらいなら切れない場合があります。
漫画原稿用紙を初めて手にすると、水色の線が何本も引かれていて「いったいどの枠に描けばいいのか」と戸惑う人がほとんどです。まず最初に理解すべきなのが、一番内側にある「内枠(基本枠)」です。
内枠はコマ割りとセリフの基準となる枠で、商業誌向けのB4原稿用紙では270mm×180mm(はがき約2枚分の縦横の広さ)に設定されています。同人誌向けのA4原稿用紙の場合は220mm×150mmとやや小さくなります。基本です。
この枠の中に描いたセリフや絵は、製本・印刷後も必ず読者の目に届きます。断裁のズレや綴じ込み(ノド)による見えづらさを気にしなくていい、安全ゾーンです。
重要なのは「セリフはすべて内枠の中に入れる」というルールです。絵がはみ出すことはデザイン演出として使えますが、セリフが切れると物語として成立しなくなります。コマ割りをするときも、ぶち抜きコマ以外はこの内枠の端をコマの枠線にします。
内枠内に大切なものを収めれば大丈夫です。
漫画原稿用紙の枠線・サイズについての詳しい解説はこちらも参考にどうぞ。内枠・タチキリ枠・外枠・ノドの役割が図解でわかります。
「タチキリ枠(仕上がり線)」は、内枠の一つ外側にある枠線のことです。これが「実際に本になったときに見える、ギリギリの範囲」を示しています。商業誌B4原稿用紙ではタチキリ枠が310mm×220mmとなっており、内枠よりも各辺で約20mm広くなっています。
ぶち抜きコマ(タチキリコマ)といって、コマを大きく広げてダイナミックな見せ場を作りたいときは、このタチキリ枠まで絵を描きます。見開きいっぱいに使った迫力のある戦闘シーンや、主人公の登場シーンなどがその典型的な例です。
ただし、ここで1つ大きな注意点があります。断裁のズレです。
印刷所での裁断は機械で行われますが、紙の収縮や機械の誤差によって、最大3mm程度ズレることがあります。コミックマーケットのカタログを見るとインデックスの黒い部分のズレが目で確認できるほど、断裁ズレは「たまに起こる」の