
桜の木を漫画やイラストで描く際、多くの初心者が「なんとなく桜に見えない」と悩むことがあります。
参考)桜のイラスト描き方を解説!さくらのある構図・色塗り上達へ -…
実は桜らしさを表現するためには、幹と枝の構造を正しく理解し、花のボリューム感を適切に配置することが重要なんです。
参考)初心者も簡単!桜の木のイラストの描き方 - オンラインイラス…
この記事では、漫画を描きたい人向けに、桜の木の描き方を段階的に解説していきます。
桜の木の幹は、他の樹木と比べて太めでどっしりとした印象を持っています。
まず全体のシルエットをざっくりと描く際は、ゴツゴツとした力強い線を意識することがポイントです。
幹から枝が分かれる部分では、角度が変わることを意識すると格好良く描けます。
参考)桜の木の描き方(幹・枝の描き方)指導例・小学生桜作品写真
枝分かれする際には、だんだんと細くなっていく様子を表現し、極端に言えば「カクカク」とした感じで角度を変化させると自然な枝ぶりになります。
この角度の変化は、昔枝分かれしていた場所と考えると理解しやすいでしょう。
桜の木の表面には、ざらざらとした質感や傷のような筋が多く入っているのが特徴です。
参考)『水墨画の桜の描き方』簡単なコツと注意点をわかりやすく紹介 …
この筋を表現する際は、割筆という技法を使うと効果的で、横向きに軽くなでるように筋を入れることで桜らしさが格段にアップします。
ただし描きすぎると画面がうるさくなってしまうため、適度な描き込みを心がけましょう。
桜の木の幹・枝の描き方指導例と小学生作品が参考になります
桜の花を描く際は、まず枝を囲むように軽く丸を描いて花のボリューム感を掴んでいきます。
桜の花は房の中心から外に向かって球状に咲くため、このアタリの段階で全体のバランスを整えることが大切です。
線画を描く段階では、幹や枝とは対照的に、花の部分は柔らかくふわふわとした線で描くと桜らしい優しい雰囲気が出ます。
幹の線は力強く少し強めに描き、花の部分は繊細なタッチにすることで、メリハリのある表現になります。
花が密集している部分と空白の背景との対比を作ることで、視線が自然と桜に集まる効果も生まれます。
参考)油絵の描き方:桜の美しい描き方を初心者に向けて徹底解説! href="https://ateliermamiko.com/oil-painting-2" target="_blank">https://ateliermamiko.com/oil-painting-2amp;…
桜の花は枝の隙間からちらちらと幹や枝が見えるパターンを意識すると、よりリアルな仕上がりになります。
参考)桜の木の描き方
実物をよく観察すると、このパターンが見えてくるため、資料を参考にしながら描くことをおすすめします。
桜のイラスト描き方と構図の詳細解説
桜の色塗りでは、まずベースカラーとして幹は茶色、花は淡いピンク色で塗り分けます。
花びらの中心部分をやや濃いめのピンクにし、外側に向かって徐々に薄くしていくグラデーションが、立体感と柔らかさを表現する鍵となります。
参考)桜の漫画っぽい描き方 初心者向けイラストのポイントは?
水彩ツールを使用して桜の花にランダムに濃淡をつけて塗ると、自然で立体的な仕上がりになります。
特に粗めの水彩ツールを使うと、よりリアルな桜らしさが表現できます。
色を重ねる順番も重要で、薄い色から順に絵の具を重ねていくことで、桜の花びらの透明感を表現できます。
参考)桜を油絵で描く!描き方のコツを初心者向けに徹底解説 href="https://edeikiteiku.com/cherry-blossoms-of-oil-paints/" target="_blank">https://edeikiteiku.com/cherry-blossoms-of-oil-paints/amp;#82…
影を塗る際は、薄い紫色を乗算で乗せていくと自然な陰影が生まれます。
発色が物足りない場合は、オーバーレイでピンクをさらに重ねると鮮やかになり、レイヤーの透明度で色の濃さを調整できます。
ブレンダーや薄い色を使ってふんわりとぼかすことで、境界がくっきりしすぎない柔らかな質感が得られます。
参考)コピックで桜を描く方法!初心者でも簡単にできる色塗りテクニッ…
光の当たり方を意識して影の部分に少し濃い色を加えると、桜が立体的に見えるようになります。
コピックを使った桜の色塗りテクニック解説
背景として桜を描く場合は、遠近法を活用することで奥行きのある風景を表現できます。
手前の桜は大きく詳細に、遠くの桜は小さく簡略化して描くことが基本的なテクニックです。
濃淡で遠近感を出す方法も効果的で、手前は明るく濃く塗り、後ろは淡く薄い色にすることで表現できます。
参考)色鉛筆で桜の絵を描いてるんですが、手前と奥にあるように表現で…
前景に草花や人物を少し大きめに描くことで、桜との距離感が生まれます。
背景に山やぼんやりとした空を描くと、自然な空間の広がりが出て、空気遠近法の効果が得られます。
画面を縦横それぞれ3分割し、交差する4点のどこかに桜を配置する三分割構図を活用すると、自然で美しい構図になります。
桜のボリュームが重くなりすぎないよう、画面の下3分の1に地面や水面を描き入れると安定感が生まれます。
奥の桜をぼかすことで遠近感を演出でき、より華やかなイラストに仕上がります。
近景はカタマリで描き、遠景は樹形を簡略化するというタッチの使い分けも重要なポイントです。youtube
桜吹雪を描き加えることで、一層華やかで動きのあるイラストになります。
桜吹雪を描く際は、シルエットだけで描くのがおすすめで、線画で描くと主張が強くなりすぎてしまいます。
桜の花びらが風に舞うような流れを意識して、水彩ツールで散らすように描いていくと自然な動きが表現できます。
花びらが舞い散る様子を描く際は、風の流れを意識することが大切です。
花びらの向きや大きさに変化をつけ、螺旋状に舞い落ちる様子を描くことで、より動きのある表現が可能になります。
近景と遠景を意識して、舞う花びらの大きさを変えることもポイントです。
花びらをランダムに配置すると、より自然に見えます。
散りゆく桜の儚さを強調する描写は、キャラクターの感情の変化や物語の展開と重ね合わせることで、より深みのある表現になります。
日本の伝統的な美意識である「物の哀れ」を表現するために、この散る桜の描写は効果的な手法となっています。
桜には様々な種類があり、それぞれ特徴が異なるため描き分けることで表現の幅が広がります。
日本の桜の70〜80%を占めるソメイヨシノは、やや白っぽいピンク色をしているのが特徴です。
ヤエザクラ(八重桜)は花びらが増えて重なって咲くように見え、1輪1輪が大きく花びらが何枚にもなる遅咲きの桜です。
シダレザクラは枝を大きく枝垂れさせるのが特徴で、花は薄紅色から濃いピンク、一重咲きから八重咲きまであります。
桜を描く際には、梅や桃など似た種類の花と混ざらないよう注意が必要です。
梅は花びらに切れ込みが入っていない点が桜と異なり、桃の花は花びらがとがっているのが特徴です。
桜の花びらはおおむね5枚で、少しピンクを帯びた白色をしており、花びらの先は割れるように描くと桜らしくなります。
花の中心には雄しべと雌しべがあり、丸い星のような形をしているため、この部分を正確に描くことも重要です。
満開の桜は明るく華やかな色合いですが、散り際の桜は色がくすんでいたり花びらが半透明になっていることが多いため、ピンクに薄紫を少し混ぜると落ち着いたトーンになります。
桜の木を漫画やイラストで描く際は、幹と枝の構造を正しく理解し、花のボリューム感を適切に配置することが成功の鍵となります。
色塗りではグラデーションや水彩ツールを活用し、遠近法を使った背景表現で奥行きを出すことで、より印象的な桜の風景が完成します。
それぞれのテクニックを実践しながら、独自の桜表現を見つけていくことが上達への近道です。