ライティング 漫画 台詞 吹き出し コツ 視線誘導 セリフ書き方

ライティング 漫画 台詞 吹き出し コツ 視線誘導 セリフ書き方

漫画を描く上で重要なライティング技術、特に台詞の書き方や吹き出しの配置、視線誘導のテクニックを詳しく解説します。初心者でも実践できる具体的なコツを知り、読者を引き込む漫画を描けるようになりたくありませんか?

漫画ライティング基本

この記事で分かること
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台詞の書き方

キャラクターの個性を活かした魅力的なセリフ作りのコツ

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吹き出し配置

読みやすさを左右する吹き出しの位置と視線誘導の技術

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プロット構成

ストーリーを効果的に伝える漫画構成とコマ割りの基礎

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漫画ライティングとは台詞でキャラを表現する技術

漫画におけるライティングとは、キャラクターの台詞やセリフを通じて物語を展開させる重要な技術なんです。絵だけでは伝えきれない登場人物の内面や感情、ストーリーの進行を言葉で補完する役割があります。
参考)【漫画のセリフ書き方】5つのコツで読者を引き込む台詞テクニッ…

プロの漫画家が無意識に実践している技術には、セリフの強弱をつける、読者が飽きずにスラスラ読める工夫、自分の意図した内容を正確に伝えるといった要素が含まれているんですね。漫画制作において、セリフは物語を進め、キャラクターに命を吹き込む重要な要素として機能します。
参考)漫画のセリフのテクニック ~セリフを極めてクオリティアップ!…

広告漫画家が実際に使用している技術として、セリフの量を調整する、行間を120パーセントに設定する、吹き出しの余白を確保するといった具体的な手法が挙げられます。これらの技術を組み合わせることで、読者を引き込む魅力的な漫画を制作できるようになります。
参考)【初心者向け】広告漫画家が伝授!読みやすい漫画にするための7…

漫画ライティングで読みやすい台詞の文字数と長さ調整

セリフの文字数と長さは、読者の読みやすさに直結する重要な要素なんです。長いセリフを一つの吹き出しに詰め込むと余白が空いてしまうため、文節で改行するのが基本的なテクニックとなっています。
参考)漫画の吹き出しのコツ!フキダシの基本を知って読まれる漫画へ …

ちょっと長いセリフをしゃべらせたい場合、巨大なフキダシ1つにすべて入れるより、2つに分けたほうがはるかに見やすくなるという実践例があります。広告漫画では12~14ptが最適なフォントサイズとされており、文字の入れ方に至るまで細かな配慮が必要です。
参考)プラスひと手間で広告漫画を魅力的にするテクニック8選

セリフを多用すると、ページが文字で埋め尽くされ、漫画の魅力が薄れて読者が情報を把握しにくくなってしまいます。必要な情報は絵やアイコンで補い、セリフは最小限に抑えることが読みやすさを保つポイントなんですね。ナレーションで始まってしまうと絶対的に文章が多くなってしまうため、マンガの長所である視覚的な表現を活かすべきです。
参考)マンガのストーリーが思うように作れない!プロットの「起」の描…

漫画セリフでキャラクター個性を際立たせる書き方

読者の心に残るキャラクターを作るためには、セリフにその人物の個性を反映させることが重要なんです。個性的なセリフは、絵がなくても「誰が話しているか」が伝わるものとなります。​
一人称と語尾の使い分けが効果的なテクニックとして挙げられます。同じ「私」でも、「わたし」「あたし」「わたくし」など、キャラクターによって使い分けることで、その人物の性格や育った環境が伝わるんですね。また「~だぜ」「~なのよ」「~であります」といった語尾の違いも、キャラクターの個性を表現する重要な要素です。​
特徴的な言い回しや口癖を設定することで、キャラクターの記憶に残りやすさが格段に上がります。例えば、特定の単語を繰り返す、独特の比喩表現を使う、特定の言葉を言い間違えるなどの特徴があると、読者はそのキャラクターを鮮明に記憶するんです。ただし、あまりに極端な話し方は読みづらくなる場合もあるため、読者がストレスなく読める範囲で個性を出すことが大切です。​

漫画吹き出し配置と視線誘導で読みやすさ向上

漫画の吹き出しを上手に配置するポイントは、視線誘導を意識することなんです。誰が喋っているのかわからない状態が続くと、読者にとってストレスとなり読むのを止めてしまう原因にも繋がります。​
吹き出しは一番近くにいる人物から発せられているものと読者は考えるため、吹き出しがクロスしてしまうと混乱を招きます。人の視線は左から右に流れていくため、この流れに逆らう配置は避けるべきなんですね。吹き出しの先は「しっぽ」とも呼ばれ、読者へのわかりやすさを最優先とするなら、しっぽの先を口元に向けて描くのが基本です。​
日本の漫画には「右上→左下」という視線の重力が働いており、ダブル逆Z読み、S字読み、N字読み、スラッシュ読みといった4種類の視線の動きがあります。編集者は「ダブル逆Z読み&スラッシュ読み」をするように教えられるそうで、「しっかり作品を読み解く精読」と「初見読者の気持ちで読む」の2通りの読み方に対応することが大切なんです。
参考)視線誘導4種&3大アドバイス|チャレヒト

参考リンクとして、視線誘導の詳細な解説が掲載されているページがあります。

 

視線誘導4種&3大アドバイス|チャレヒト

漫画プロット作成からネーム構成までの流れ

プロットとは話の流れやエピソードを大まかに書き出してまとめることで、「マンガ全体の構成を決める」役割があるんです。描きたい話のアイデアが思いついたとしても、いきなりマンガ原稿用紙に描き始めるのではなくプロットを作ってアイデアをまとめ、話の方向性やエピソードの組み立て方を整理します。
参考)より面白くなる漫画のプロット作り方基本|ネタがまとまる手順3…

プロットを作る段階で描きたいテーマやキャラクター、話のあらすじを固めておけば、マンガの軸をぶらさずに制作を進められるんですね。プロットでは出来事の因果関係を並べ、話のスタートからゴールまでを書き出します。​
簡単3ステップでプロットを作る方法として、話の流れを作るには、話の方向性を定める「テーマ」と話を動かす「キャラクター」が必要です。物語の基本構成をざっくりとまとめる際は、もっともシンプルで使いやすい考え方が「起承転結」となります。起は物語の導入、承は展開・日常の変化、転はクライマックス、結は解決・エンディングという4つのフェーズに分け、1〜2ページごとに何を描くかの目安を立てていきます。
参考)初心者でもわかる!漫画プロットの意味と設定のコツ

参考リンクとして、プロットの具体的な作り方を解説したページがあります。

 

より面白くなる漫画のプロット作り方基本|ネタがまとまる手順3つ

漫画ライティングで避けるべき失敗例と改善策

コマ数が多すぎると読者が情報を処理しきれず、読みにくい漫画になってしまうんです。基本的に1ページに対して割るコマ数は平均6つくらいまでにすることが推奨されています。それ以上になるとごちゃごちゃとして読みにくい印象になります。​
台詞の量を考え直す必要があり、長々とした説明セリフは読者の負担になります。ナレーションは絶対に必要な場合以外では使わないようにすべきで、ナレーションで始まってしまうと絶対的に文章が多くなってしまうからなんですね。​
断ち切りコマや変形コマは乱用しないことが重要です。基本的に漫画は内枠内に描くようにし、大きく見せたい、大事なシーン等はタチキリまで広げて描くことでメリハリがつきます。全てのコマをタチキリにしてしまうと、どこが重要なシーンなのか分からなくなってしまうんです。​
コマを分割する縦線が上下で重なるとコマを読む順番が分かりにくくなってしまうため、枠線の縦の位置は意図的な意味がない限りはずらす必要があります。枠線の太さは平均0.5mm~1mm、コマの左右の感覚は平均2mm~4mm、コマの上下の間隔は平均5mm~10mmで描いてあげるといいでしょう。​

漫画キャラクター設定を活かしたセリフ作り独自視点

魅力的なキャラクター作りには、作品に直接描かれないバックグラウンドをしっかり想像し、設定を作ることが大切なんです。「ただ明るいだけ、という人はいないと思うんです。明るい人には明るいなりの、そうなった理由があるはずですから」という久保帯人氏の言葉が示すように、性格に理由をつけることでリアルなキャラクターに近づけることができます。
参考)『銀魂』『BLEACH』に学ぶ、魅力あるキャラクターの生みだ…

キャラクターの行動指針を決めるとよく、簡単に言えば「キャラの願望」です。「戦いたい」「好きな子に好きだと言いたい」「英雄になりたい」「甘いものが食べたい」「人の役にたちたい」など、そのキャラクターが一体何をしたいのかを最初に決めることで、どんなストーリーになっても行動がブレない人物になるんですね。​
キャラクター作りで最も大切なのは、その人物について細部まで考えることです。どんな人生を歩んでいたのか、何を好むのか、細部まで決めるとキャラクターに深みが出ます。キャラクターを「ポジション」「性格」「職業(立場)」という3つの要素から考えていく構造的手法が効果的なんです。
参考)キャラ作りに役立つ3つの要素とキャラクターへの質問集

性格を考える際は、まずは大きな枠を設定して、だんだんと細かい設定をつくっていきます。わがまま・ツンデレ・情に厚い・熱血など、そのキャラクターの根幹となる部分で、「つまり一言でいうとこんなキャラクター!」というような部分が柱になります。そこから枝分かれのように細かく設定していくことで、キャラクターの性格に一貫性が出てくるんですね。
参考)【魅力的な】オリジナルキャラクターの作り方【オリキャラ】

キャラクターの名前にもこだわりが必要で、『ONE PIECE』は実在した海賊の名前が、『名探偵コナン』も実在の推理作家や推理小説の登場人物がキャラクターの名前の由来になっています。ストーリーにふさわしい名前を付けることで、キャラクターの印象が強くなり、読者の記憶に残りやすくなるんです。
参考)絵がうまいだけでは漫画家にはなれない! 良いキャラクターを作…

参考リンクとして、キャラクター作りの詳細な方法を解説したページがあります。

 

キャラ作りに役立つ3つの要素とキャラクターへの質問集

漫画ライティング初心者が実践すべきコツまとめ

決めゴマで魅せるテクニックは、漫画を魅力的にする重要な要素なんです。お話を考える時に、「この漫画で特に見て欲しいのはここ!」という場面が一つはあるはずで、ここぞという山場のシーン=決めゴマを大胆に作ることが推奨されています。​
ページの半分以上を使って断ち切りで大きく描く、なんなら1ページ丸々使っても良く、同人誌の場合思い切って見開きにしてもいいんですね。自分が思っているよりも大胆に決めゴマを作ると、読み手を惹きつける魅力がUPします。また、決めゴマの前後のコマをあえて小さくするのも、対比が出て効果的なんです。​
「引き」の絵と「寄り」の絵をバランスよく配置することで、漫画にメリハリが生まれます。開始早々事件やアクションシーンなどでおどろかし、一気に引き込む方法と、順序よく説明していき、じわじわ引き込んでいく方法があります。​
ストーリーの傾向を最初に示して置くことで読者に心の準備をしてもらうことが大切です。喜劇、悲劇、恋愛、スポ根、能力ものなど、ストーリーにはそれぞれ傾向があり、この傾向を最初にしめして置くことで読者に心の準備をしてもらえます。​
コマ割りがよくわからないという方は、漫画を描く時、コマ割りからさっそく描こうとしていませんか?実はそれがコマ割りができない理由なんです。漫画を描くとき、いきなりコマ割りからは描かず、まずはストーリーを準備することが重要です。ストーリーは言わば、漫画を描くための地図で、描いてみたいお話を文章にして、確認しながら描いていくんですね。youtube​
参考リンクとして、初心者向けの漫画の描き方を詳しく解説したページがあります。

 

【初心者向け】広告漫画家が伝授!読みやすい漫画にするための7つのコツ