
実は、色々漫画の描き方を調べていて、「ああこれだ。最初はこれでいこう」というやり方を見つけました。
秘伝エッセイ漫画超絶簡単技法 (池袋マンガ教室スペシャル)
↑kindleアンリミで無料で読めます。
ジャンルはエッセイ漫画。
やり方は、この解説本の中の1ページですべてが説明されているシンプルなもの。
12ページめに説明があります。
ポイントだけ書くと、まずマンガとか意識せずに短めのエッセイを書け。で、それを適当にコマに配置して、絵を入れろ。できあがり。
「え、そんなんでいいの?」という単純な内容。
しかし。
このやり方でマンガ教室の生徒さんが、ネットで評判になって、雑誌で連載を持ち、NHKでも取り上げられ、本まで出したというんですから、ポテンシャルは高い。
ただし、元になったエッセイが面白くないと、マンガも面白くならない。
それはまあ…そうでしょうね。しかし、この方法ならサクサク作れそう。
なので、SNSでバズる可能性があるマンガのパターンとして、「雑なエッセイ漫画」をあげておきます。
「エッセイ部分に需要がある場合は読まれる」
というのがエッセイ漫画の特徴。
特殊な経験だったり、特殊な職業の日常だったりは読まれるんですね。
でも、フツーの人に、そんな経験って、そうそうない。
私が実際に描いてみたエッセイ漫画がこれです。
業務スーパーで買った調味料がけっこう良かったよ、というような内容。
たしかにサクッと描けました。
だけどたぶん、これのエッセイ部分読みたい人ってそんなに居ない。実際、Xに投稿したときも反応はほとんどなかったです。
そこで、私が目をつけたのがこれです。
エッセイ部分が「クリスタの操作説明」になっています。
クリスタは、高機能すぎて、全機能把握してるひとなんて居ないんじゃないか…っていうくらいの複雑なソフト。
なので、クリスタの小技みたいなのは需要があるんですね。
実際、このごちゃごちゃした操作解説漫画も、そこそこ読まれていいねがついてました。
(少なくとも、私の他のオリジナル漫画よりは…)
つまり、エッセイ漫画は「面白いエッセイ」ではなくても、「需要のある情報」がベースなら読まれるんですね。
例えばコレ。
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内容はほぼ、iPadでのクリスタの使い方解説です。
エッセイではなく、情報解説漫画。
でも、読まれてる。私もけっこうじっくり読みました。
そういう感じのエッセイ漫画の形式に合う、エッセイ以外の情報ってなにがあるんだろう?
amazonで、「漫画でわかる」で検索かけてみました。うわー、いっぱいある。
どういう構造になってるか、実際見てみましょう。例えばコレ。
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冒頭に、軽い感じの漫画があって、本格的な理論説明は図と文章でやっている感じ。
うんうん、たしかに漫画はわかりやすいけど、詰め込める情報量に限界があるから、この構成が妥当な気がしますね。
逆にいうと、文章よりも絵や動画のほうがわかりやすいものは、「漫画でわかる」系漫画にする価値がある…?
例えば、こんなのは?
ハウツーガイド
料理レシピや日用品の活用法など、実用的な情報を視覚的に分かりやすく伝えることができます。手順や注意点を絵と文章で表現することで、読者の理解を深めることができます。
ソフトの操作手順などもこれに含まれる感じ。
歴史や科学の解説
複雑な歴史的出来事や科学的概念を、キャラクターを用いて親しみやすく説明できます。時系列や因果関係を視覚的に表現することで、難しい内容も理解しやすくなります。
お勉強系。「歴史で学ぶ江戸時代」みたいなやつですね。
物理現象の解説などもあり。
健康・医療情報
病気の症状や予防法、健康的な生活習慣などを、イラストを交えて分かりやすく伝えることができます。専門用語を噛み砕いて説明することで、読者の健康意識を高めることができます。
需要はありますが、薬事法などもって、ネットでやるには少々リスキー。間違いがあったら、すごい勢いで批判されるジャンルでもあります。
xxを飲んだら、xxが治った!とかね。ダメだと思います。
旅行ガイド
観光地の特徴や現地での体験を、臨場感のある絵と共に紹介できます。地図や時刻表などの情報も盛り込むことで、実用的な旅行ガイドになります。
常に需要はありますが、取材がけっこうたいへん。
観光スポットだけではなく、地元のお店に限定して、役立つ情報をマンガで提供するのはアリかも。
職業紹介
様々な職業の日常や裏側を、当事者の視点から描くことができます。仕事の魅力や苦労を具体的に表現することで、職業理解を深めることができます。
変わった職業の紹介は、わりと鉄板な漫画ネタ。
自分自身が経験者でない場合は、深い取材などが必要になります。
言語学習コンテンツ
外国語の文法や表現を、ユーモアを交えて解説できます。日常会話のシーンを漫画で再現することで、実践的な語学学習の助けになります。
マンガとの親和性が高いコンテンツ。
異言語のニュアンスの違いを絵で解説する、というのは需要があります。
英語の文法や使い方なんかは、大手サイトがほぼ独占していますが、「漫画で解説」を加えると、ワンチャンあるかも…?
金融・経済の基礎知識
株式投資や保険の仕組みなど、複雑な金融知識を分かりやすく説明できます。抽象的な概念を具体的なキャラクターや状況に置き換えることで、理解を促進できます。
めんどくさくて難しい概念を漫画で説明。
そうとう勉強してないと、描けない点はデメリットですが、「絵で見れば一発で理解できる」というものもあり、需要はあります。
真面目に解説するんじゃなくて、「猫に例えて説明すると…」とかの変化球があるといいかも。
テクノロジーの解説
最新のIT技術やガジェットの使い方を、ステップバイステップで紹介できます。複雑な機能も、イラストを用いて直感的に理解できるよう工夫できます。
文章だけで解説されると、なかなか理解できない情報を絵を加えて解説するというもの。
加えて漫画は「感情」を乗せることができるので、その技術の導入前後で、利用者の感情がこう変わった!という点をわかりやすく解説できます。
先生と生徒のやりとりで解説するのが一般的でしょうね。
スポーツのルール説明
マイナースポーツや複雑なルールを持つスポーツを、図解を交えて解説できます。プレイの流れや戦術を視覚的に表現することで、スポーツへの興味を喚起できます。
スポーツのルール説明なんて、そうそう読まれるものじゃないです。
でも、言葉で説明されてもわからないものが、漫画になってるとすぐわかる、というのはスポーツのルール解説にもバッチリ合います。
「読まれるエッセイ」はなかなかハードルが高いのですが、作るのがめんどくさい「解説系」だと、けっこうネタは転がっています。
その場合、範囲を絞ると良いかも知れません。
「情報オーソリティを目指そう」によると、情報サイトを作るときというのは、「ギターの使い方」では、他にも似たようなサイトがたくさんあってダメ。
しかし、「初心者のためのブルースギター入門」で、さらにジャンルを「フィンガーピッキングブルース」というニッチなものに絞ることで、ものすごいアクセスを集めてたそうです。
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これは、情報サイトづくりの話ですが、「エッセイ漫画形式」のジャンル選びにも同じことが言えるでしょう。
ニッチ化、マニアック化させることで、そのジャンルのナンバーワンになれる可能性があるということです。
そして、ごく狭い範囲でナンバーワンを取れたら、そこを足がかりに少しづつ範囲を広げていく、という戦略ですね。
理にかなっていると思います。
さらに言うと、解説サイトを作って「解説漫画がかならずつく」というサイトなら、後発組でもワンチャンあるかも…。
エッセイ漫画とは…
エッセイ漫画でアクセスを集めるには…?
手堅く、地道な感はありますが、「コツコツ続ける」が報われそうな感じはしますね。
それとは逆に、ネタと料理の方法でインパクトのある面白さを生み出す「あるある崩し」でSNSマンガを描く方法もあります。