
あなたが初心者だったら、いったん何も考えずに「4コマ漫画の割り方」(上から4等分する)か、以下の構成にしましょう。
4コマの構成は、同じ大きさのコマ4つに等分したやつ。クリスタ素材に4コマ漫画のテンプレートがあるので、それをそのまま使ってもOK。
関連)【4コマテンプレート】コマ毎のレイヤー分け済み - CLIP STUDIO ASSETS
これをXで投稿すると、起承転結のうち「承転」の部分がタイムラインに流れることになり、オチを見てみたい人が画像をクリックしてくれる確率があがります。タイムライン上では全体表示されないよう、縦長に作るのがポイント。
もう一つは、「あるある崩し」用のコマ割り。
こちらは、タイムラインに流れてきたときに1ページ全体が表示される縦横比に作ります。(A4サイズで作れば大丈夫)
すると、タイムラインに流れてきたときに1ページ目の3コマ目がとても気になり、クリックしてくれるというわけ。2ページ目にでっかくオチを描く。
慣れるまでは、これで4コマっぽいマンガを描くとよいのではないでしょうか。校舎のやり方だと、4コマに収まらないな…っていうときにも、ちょっと融通が効きますからね。
サクッと描けて、読者もサクッと読めて、ちょうどいい。
あと、画像2枚に分けると、インプレッションが少し増える(ような気がする)ということも狙っています。
「どういう構成でコマを割るか?」というのは、まず適当に割ってみて、セリフと雑な人物っぽいものを入れて、全体をなんとなく見てから、「このコマは大きい方が良い」「このコマは唐突なので、前に小さい予備動作が入ったほうがいい」とか感じたことをもとに、別のキャンバスを作って、コマを割り直すのが効率いい気がしますね。
一発でコマ割りしようとすると、うーんうーん、と考え込んでしまうんですよね…。
クリスタでコマ割り手順を紹介します。
なんかコマ割りツールっての使うんだろ?とフィーリングでやってみようとしたら、ぜんぜんできない。
「コマを割ろうとしておるな?ではまた、xxをやれ」と助言を与えてくれるでもなく、ただただできない。しょうがねぇな。
SNS投稿用のコマ割りを作ってみます。
クリスタの上部のメニューファイル→新規作成で、でてくる画面。
作品の用途は「すべてのコミック設定を表示」
テンプレートのチェックをオフ
マンガ原稿設定のチェックをオフ
基本表現色は、今回グレーにしていますが、用途によってカラーやモノクロ(黒か白の2値)に変えましょう。
OKをクリック
すると、こういう真っ白なキャンバスができるはず。
最初にやることは、コマ枠フォルダーづくり。
なにその概念?
うまく説明できないんですけど、コマ割りするにはコマ枠フォルダーを作っておかないと割れない、というクリスタルールがあるんだと思ってください。
コマ枠フォルダーは、レイヤーから作成できます。
(「レイヤー」が出てないぞ?というあなたは、画面上部メニューのウインドウ→レイヤーを選択」
レイヤー1の以下の位置で右クリック
わざわざ「この位置で」と書いたのは、クリスタは右クリする位置によって出てくるメニューが異なる場合があるからです。多彩な機能をギッチギチに詰め込んだクリスタは、そういう感じになってます。
新規レイヤー→コマ枠フォルダーを選択
これがコマ枠フォルダー。
キャンバス上は変化なしです。
これで「コマを割る」準備ができました。
コマを割るのは「コマ枠ツール」→コマ枠カット→コマフォルダー分割を使います。
ツールプロパティはこんな感じです。まあデフォルトでいいでしょう。
左右の間隔と上下の間隔の値を調整して、左右は狭く、上下は広くすると、プロの漫画のコマわりっぽくなりますね。
間隔を変えることで、読者が読み順を間違いにくい、という効果があるそうです。「読みやすくするための設定」という感じ。
以下のように、キャンバスをドラッグ操作することで、コマが割れます。
ドラッグ操作を開始すると「ここのラインで割れるヨ!」というガイドが出るので、離すと割りが確定する感じ。
この方法で作ると、対象のコマから絵がはみ出さなくなります。(はみ出した部分が描画されなくなる)
描きたいコマを切り替えるには、操作ツール→オブジェクトで描きたいコマをクリックします。
デフォルト設定だと、Ctrlを押すと一時的にツールが操作→オブジェクトに切り替わるので、「Ctrl」押して、描きたいコマをクリックで切り替えとおぼえておくといいでしょう。
コマを割るときに、分割方法を「フォルダーを分けずにコマ枠のみ分割」にすると、複数のコマにまたがる絵が描けます。
こんな感じ。
どっちも需要ありそうだけど、どうなんだろ。個人的には、デフォルトのはみ出し部分は非表示にしてもらったほうがやりやすいかな…。
サブツールにある「枠線分割」は使い道がちょっとわからないですね。
動きとしては、「フォルダーを分けずにコマ枠のみ分割」にしたときのコマフォルダー分割のような動きをするように見えます。
プロパティをいじらずに、フォルダー分けする、しないを選べるようになってる…ということなのかな。
あまり使わなさそうですけど、「浮きゴマ」みたいなのを作る機能かな…。
コマの中にコマを作れる感じのやつ。
うーん…。良さげな使い道が見つかったら追記します。
今回は、キャンバスの外周の余白を作らない設定でやりましたが、この操作で外周余白を作れます。
操作ツール→オブジェクトでコマをクリックして、「コマ枠フォルダー」を選択状態にし、ガイドの丸マークをドラッグする。
(Ctrl押しながらコマクリック、押したまま丸マークドラッグでもOK)
こんな風にコマの外周余白ができる。
複数ページ漫画で、常に外周余白があるマンガを描きたい場合は、余白設定したものをテンプレートにして、新規作成時に「テンプレート」として指定したほうが楽そう。
なお、黄色の三角マークをクリックすると、コマ枠の端が「行けるところまで移動する」
いわゆる「断ち切り」ができるってことですね。(断ち切り=外周の余白の枠線をなくして、絵を描き込むことで、コマを広く使えるという手法だと思う。たぶん)
で、この黄色いマークをクリックしたあとは、「他のコマと連動せず、対象のコマ単体の枠だけ移動できる」という状態になります。
こんなん、説明されないとわかんないよなぁ。
これ、クリスタは専用の機能が用意されてるわけじゃなくて、少し工夫して描くっぽいです。
まず、コマの上に絵を描くには、「レイヤーの一番上に新規レイヤーを作って、そこに描く」
特定のコマからははみ出さないでほしいんだよなぁ…という場合は、コマ枠フォルダーをレイヤーの上の方に移動させて、コマを白塗りしたラスターレイヤーを置いておく。
例えば、最後のコマだけ女性の絵の上に来てるように見えますね。これは、こういう風にしています。
わかりにくいかな…。