TVアニメ『ウィッチウォッチ』に登場する西古凶奇（さいこ きょうき）は、生徒会執行部の庶務を担当する高校生です。篠原健太先生が描く「ベタなサイコ系イカレ野郎」というコンセプトで作られたキャラクターで、その名前の「凶奇」という漢字からも、彼の危険な雰囲気が伝わってきます。
西古凶奇の最大の特徴は、長い舌でナイフをベロベロ舐める独特の仕草です。常に危険な雰囲気を漂わせ、「すぐにヤっちゃおう」とする衝動的な性格を持っています。見た目は細身で、目つきが鋭く、不気味な笑みを浮かべていることが多いキャラクターです。
興味深いのは、そんな危険な雰囲気を持ちながらも、時折ナイフで自分の舌を怪我してしまうというコミカルな一面も持ち合わせていることです。この「危険だけど少しドジ」という要素が、キャラクターに深みを与えています。
西古凶奇は、清宮天流（きよみや てんりゅう）が会長を務める生徒会執行部の一員です。生徒会は全9人で構成されており、西古凶奇は庶務としての役割を担っています。
生徒会執行部のメンバーは以下の通りです。
この生徒会の特徴は、全員が「ベッタベタな設定のキャラ」であることです。篠原健太先生は、あえて王道で一度は他の漫画で見たことがあるようなキャラクター設定を採用し、それをあえて前面に押し出すことで、逆に新鮮な印象を与えることに成功しています。
西古凶奇は、この個性豊かな生徒会メンバーの中でも特に危険な雰囲気を持つキャラクターとして位置づけられており、他のメンバーとの掛け合いも見どころの一つとなっています。
TVアニメ『ウィッチウォッチ』で西古凶奇を演じるのは、ベテラン声優の福島潤さんです。福島潤さんは、これまで数多くのアニメ作品で個性的なキャラクターを演じてきました。
福島潤さんの代表作には、『暗殺教室』の殺せんせー、『鬼滅の刃』の宇髄天元、『ハイキュー!!』の及川徹などがあります。特に感情表現の豊かさと、時に狂気じみた演技力には定評があり、西古凶奇のようなサイコ系キャラクターを演じるのにぴったりの声優さんと言えるでしょう。
2025年2月に発表された追加キャスト情報で、西古凶奇役を福島潤さんが演じることが明らかになりました。生徒会執行部の面々は、沢城みゆき、福山潤、釘宮理恵といった豪華声優陣が担当しており、その中でも福島潤さんの演じる西古凶奇のキャラクターボイスは、作品の中でも特に注目されています。
福島潤さんは、長い舌でナイフを舐めるという西古凶奇の特徴的な仕草をどのように声で表現するのか、そのサイコな雰囲気をどう演じるのか、ファンの期待も高まっています。
興味深いのは、西古凶奇には「西古冬作」という弟がいることです。この冬作はニコやモリヒトと同じクラスのクラスメイトとして登場しています。
西古冬作は、ニコの魔法についてモリヒトにいつも質問している人物として描かれています。この設定は、単なる兄弟キャラクターというだけでなく、物語の伏線として機能している可能性があります。
冬作がニコの魔法に強い関心を持っていることと、その兄である凶奇が生徒会の庶務を務めていることには、何らかの関連があるのかもしれません。兄弟の間で情報のやり取りがあるのか、あるいは冬作の魔法への関心が物語の展開に影響を与えるのか、今後の展開が注目されます。
また、生徒会長の清宮天流にも「清宮涼華」という妹がおり、彼女もニコたちと同じクラスのクラスメイトです。このように兄弟・姉妹関係を通じて、生徒会と主人公たちのクラスが繋がっている設定は、今後の物語展開において重要な要素となる可能性があります。
西古凶奇の魅力は、まさに「ベタなサイコ系キャラクター」としての完成度の高さにあります。長い舌でナイフを舐める仕草、すぐに「ヤっちゃおう」とする衝動的な性格、そして時折ナイフで舌を怪我してしまうというコミカルな一面。これらの要素が絶妙に組み合わさり、読者・視聴者を惹きつけるキャラクターに仕上がっています。
サイコ系キャラクターといえば、漫画やアニメでは定番の存在です。例えば、『HUNTER×HUNTER』のヒソカや『東京喰種』の鈴屋什造など、多くの作品で印象的なサイコキャラクターが登場しています。西古凶奇は、そうした王道のサイコキャラクターの系譜を受け継ぎながらも、篠原健太先生独自のユーモアセンスによって、どこか憎めない魅力を持ったキャラクターとなっています。
また、西古凶奇が生徒会という学校の中心的な組織に所属していることも興味深いポイントです。通常、サイコ系キャラクターは組織の外側や敵対勢力として描かれることが多いですが、西古凶奇は学校という秩序の中に位置づけられています。これは、『ウィッチウォッチ』という作品が持つ「日常の中の非日常」というテーマを象徴しているとも言えるでしょう。
西古凶奇のようなキャラクターが生徒会に所属していることは、一見すると違和感があるかもしれません。しかし、生徒会長の清宮天流が「キャラ者が好き過ぎて」という設定であることを考えると、むしろ納得できる人事と言えるでしょう。清宮天流は、鬼の末裔であるモリヒトを生徒会に引き込もうとしていますが、これは西古凶奇のような個性的なキャラクターを集めたいという彼の性格によるものと考えられます。
さらに、西古凶奇の存在は、『ウィッチウォッチ』という作品全体のトーンにも影響を与えています。この作品は基本的にはコメディですが、西古凶奇のようなダークな要素を持つキャラクターが存在することで、単なる明るいコメディに留まらない深みを持った物語になっています。
TVアニメでは、西古凶奇がどのように描かれ、福島潤さんがどのような演技を見せてくれるのか、非常に楽しみな要素の一つと言えるでしょう。特に、アニメーションでは原作以上に彼の特徴的な仕草や表情が動きを伴って表現されることで、より印象的なキャラクターになることが期待されます。
『ウィッチウォッチ』は2025年4月6日からMBS／TBS系全国28局ネットにて毎週日曜午後5時から放送開始となります。第1話「魔女の帰還」では、魔女見習いの若月ニコと鬼の力を持つ高校生・乙木守仁の同居生活が始まるところから物語が展開します。西古凶奇を含む生徒会メンバーがどのタイミングで登場するのか、そして彼らがどのように物語に関わっていくのか、今から目が離せません。
また、アニメ『ウィッチウォッチ』のオープニング映像では、ニコの魔法で彩られたポップで可愛い日常が描かれる一方で、後半は少しダークな印象となっており、険しい表情のモリヒトやカンシ、睨みつけるように前を見つめる人物などが登場し、彼らに危険が迫ることを予感させるような展開になっています。西古凶奇のようなダークな要素を持つキャラクターが、この危険な展開にどう関わってくるのかも注目ポイントです。
『ウィッチウォッチ』の原作者・篠原健太先生は、『SKET DANCE』や『彼方のアストラ』などの人気作品を手がけてきた実力派漫画家です。彼の作品には、コメディとシリアスのバランスが絶妙で、個性的なキャラクターが多数登場するという特徴があります。西古凶奇もまた、そんな篠原先生の世界観が「これでもか！」というほど存分に発揮されたキャラクターの一人と言えるでしょう。
TVアニメ『ウィッチウォッチ』は、原作の魅力を最大限に引き出すアニメーションと、豪華声優陣の演技によって、さらに多くのファンを魅了することでしょう。西古凶奇というキャラクターを通して、篠原健太先生が描く「ベタだけどどこか新鮮な」世界観を存分に楽しんでいただければと思います。
