
バトル漫画の醍醐味である集中線の描き方について、具体的な手順を解説します。まず、効果線を描くための専用レイヤーを作成することが重要です。人物レイヤーに直接描き込むと修正が困難になるため、必ず別レイヤーで作業を行います。
集中線ブラシの基本設定として、サブツールウィンドウから[カスタムサブツールの作成]を選択し、[出力処理]を[集中線]に、[入力処理]を[ブラシ]に設定します。この設定により、ペンでなぞった箇所に自動的に集中線が描かれるようになります。
衝撃波とブレ線は、バトルシーンの迫力を引き立てる重要な要素です。衝撃波は波紋を意識して手前を短く奥を長く、ブレ線は関節からの移動距離の長い手前を長く、奥を短く描くことがポイントです。
特に効果的な使い方として、パンチやキックの衝撃を表現する際は、打撃部分に飛沫を加えることで迫力が増します。また、グローブなどの質感を意識した描き込みを加えることで、攻撃の重みを表現することができます。
バトルシーンでよく使用される壁のひび割れエフェクトには、主に2つの描き方があります。放射状にひび割れを描く方法と、円状に層を作って描く方法です。
放射状のひび割れを描く際は、殴打点を中心に力が伝わっていく様子を表現します。ひびの長さは均一にせず、それぞれ異なる長さで描くことで自然な表現になります。円状のひび割れは、層の目安となる円を複数描き、内側に行くほど奥へとへこませる表現を心がけます。
エネルギーボールなどの特殊効果を描く際は、レイヤー機能を効果的に活用します。まずベクターレイヤーに基本形を描き、マスクを使用して指などの前面オブジェクトとの関係性を調整します。
白のレイヤーの不透明度を調整し、スクリーントーンを適用することで、淡く光る表現が可能になります。さらに、放射線定規を使用することで、正確な光芒を描くことができます。
バトルシーンの描き文字は、コマからはみ出すくらい大きく描くことで迫力が増します。線の勢いを重視し、太い線で描くことがポイントです。また、効果的なコマ割りのために、ヒキとメクリを活用することで、読者の興味を引き付けることができます。
特に重要なシーンでは、変形コマを使用してスピード感や動きを演出できます。ただし、使用しすぎると読みにくくなるため、バトルシーンの盛り上がりどころなど、効果的なタイミングで使用することが重要です。